年別アーカイブ:2018年

魚沼基幹病院 救命救急・外傷センター
救命センタースタッフが不定期、順不同で書き綴ります。

院内ICLSコースに参加して

救急救命外傷センター 看護師3年目の山口です。

今回は当院で実施しているICLSについて紹介したいと思います。

初めにICLSコースとは「医療従事者のための蘇生トレーニングコース」のことで、

突然の心停止に対する最初の10分間の対応と適切なチーム蘇生を目標に実施しています。

心停止はどの医療機関のどの部署においても起こりうるもので、いったん発生すれば蘇生を開始するまで少しの猶予もありません。

当院は魚沼圏内唯一の三次救急病院で、状態が変化するリスクの高い患者さんも多くおり急変時への対応は欠かせないもので、医師・看護師のみならず放射線技師や検査科の方も例外なくICLSコースを受講しチーム蘇生を行えるよう取り組んでいます。

私自身も救急救命センターで勤務しており、どの部署よりも急変リスクが高く迅速な対応を求めらるため、欠かせない知識・技術であると考えていますが、救急救命センターに勤務しているから欠かせないものではなく、医療従事者として1人でも多くの命を救うために必要なことであると考えています。

そのために私自身がICLSコースのインストラクターとなり当院の医療従事者が院内急変時に迅速なチーム蘇生を行い、一人でも多くの人を救えるようこれからも取り組んでいきたいと思っています。

魚沼基幹病院 救命救急・外傷センター
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苗場プリンスホテルでの講習会に参加して

救命センター看護師の山本渚です。

12/5に苗場スキー場の心肺蘇生法と外国人患者さんへの対応英会話伝達講習に行ってきました。

大勢のスタッフの前での伝達講習で、私も緊張もしましたが、苗場プリンスホテルのスタッフのみなさんは真剣な眼差しで学んでくれていました。

また、今年度は英会話講習も行いました。

イギリス人講師のニックと一緒にrepeat after me 方式で行い、こちらも実際に英語を声に出して頂き、楽しく、実のある研修ができたのではないかと思っています。

 

スキー場では、外国人の傷病者の方も沢山いらっしゃるので、役立つ講習になったと思います。

今年でこの救急講習会は3回目になりましたが、スキー場やホテル内で心肺停止に陥り、病院に運ばれても、救命できなかったというケースもあります。このような伝達講習によって防げる死や後遺症を予防できる対応を多くの方に知ってもらうことはとても大切だと思います。

ちなみに当院では、1か月に一度の英会話研修も行なっています。

冬にかけて、外国人患者さんへの対応ができるように自分自身も勉強続けていかなければと思います(^^)

 

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祝 内閣総理大臣表彰とグッドデザイン賞

こんにちは、救命センター医師の山口征吾です。

2018年も残りあとわずかになりました。今年1年いろいろな方にご協力をいただきました。この場をかりて感謝申し上げます。

 

年末に2つのおめでたい話題です。

1つ目は、私たちの取り組んでいる、雪下ろし転落防止キャンペーンで大変お世話になっている長岡技術科学大学工学部教授の上村靖司先生の越後雪かき道場です。

平成30年度防災功労者内閣総理大臣表彰を受賞されました。

 

越後雪かき道場は、安全な雪下ろしを普及させるため、12年間もの間大変なご苦労をされての表彰です。

 

しかもただ単に、安全な方法を普及させるのみだけでなく、都会の若いパワーをこの豪雪地帯に呼び込むという、地域活性化も同時に成し遂げられています。

この度、本も出版されました。「雪かきで地域が育つ」是非読んでみてください。

 

2つ目ははしごの長谷川工業さんです。

ご存知の方もいると思いますが、はしごのトップメーカーです。

 

雪国の転落事故の約半数ははしごからの転落という衝撃の事実を知ったこの会社は、対策に乗り出します。

 

越後雪かき道場と共同開発したはしご“ハードルラダー”は雪下ろしのために、数々の工夫を凝らして誕生しました。

 

そして何とグッドデザイン賞を受賞!

 

このハードルラダーは私たちの雪下ろし転落防止キャンペーンの際にも、長谷川工業さんのご厚意で、実物を会場に設置。

多くの参加者に触ってもらい、大好評でした。

そして、会の終了後は地元に無料で寄贈していただきました。

 

コメリホームセンターで、カタログ販売をしているということなので、みなさんも購入してみてください。

 

2018年最後の投稿は、とても熱い人たちの受賞の話題でした。

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11月16日 旅客船事故対応訓練

救命センター看護師の北本です。

先日、DMATの訓練に参加してきたので、紹介したいと思います。

 

11月16日「平成30年度旅客船事故対応訓練」にDMAT隊員として。

看護師2名とロジスティックの計3名で参加しました。

(勇敢な海猿の方々との共演を楽しみにしながら・・・)

 

午前中は、海上保安部の巡視船ゆきつばきに、新聞社やテレビ局のスタッフの方と共に乗船させて頂きました。

職種の違う仕事の現場やそれを取材するメディアの仕事を目の当たりに見ることができたのは貴重な体験となりました。

海上保安部警備救難部主催の訓練は毎年行っているとのことでしたが、航海上での高速カーフェリーからの吊上げ救助訓練は今回が初の試みとのことでした。

 

その後、佐渡汽船ターミナル岸壁に着けた高速カーフェリー「あかね」の船中での2次トリアージ訓練を行いました。

黄色タグの患者さんの場合など、看護師による2次トリアージから救命士や機動救難士によって骨折疑い患者の四肢固定など、互いに声掛けしながら協力し合うことができたと感じています。

訓練に参加することで他職種間であっても共通認識を再確認し、顔の見える関係をより深めることで緊急事態に安心した連係プレーを発揮することができると考えます。

カーフェリーは普段通りに運行していることもあり、短時間の中で、患者役の演技だけではわかりにくいことも多々ありましたが、フィジカルを駆使し本人から情報を得ようとするため実践的であったと思います。

今回、研修参加させていただいたことによって他施設、他職種を超えて連携プレーを実践的に学ぶことができたと感じました。

相手と情報共有しながら互いの知識技術を引き出しつつ協力し合うことが実践現場で連携プレーに繋がっていくと思います。

 

「いつか起こるかわからない、その時のために」これからも頑張っていこうと決意を新たにした一日でした。

 

魚沼基幹病院 救命救急・外傷センター
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キーワードは“引きずる”

みなさん、こんにちは

救命センター医師の山口征吾です。

 

先日、院内の火災訓練がありました。

 

今回も、入院患者さんの避難訓練を盛り込みました。

 

上の階から下の階へ避難することを、垂直避難と呼びます。

また、同じ階で火元から防火扉の反対側へ避難することを水平避難。

防火区画で守られた部屋に閉じこもり、救助を待つことを籠城避難といいます。

 

下の階に逃げるのが一番よいのですが、まったく動けない入院患者さんを移動させるのはとても大変です。特に垂直避難はつらいです。

 

担架で搬送するということもあるわけですが、非常に重たいですし、患者さんを落としてしまう危険だってあります。

病院はやはり女性の職員が多く、一部の人を除けば非力です。(笑い)

 

そこで魚沼基幹病院では、開院時から“引きずる担架”を購入し、準備してきています。

“引きずる担架”はエアーストレッチャーとレスキューキャリーマットの2種類があります。

 

患者さんを落とす心配がないこと、少人数での移動が可能なことが大きなメリットです。

階段も引きずることで、スムーズな移動が可能です。

 

エアーストレッチャーは底にポリエチレン製板を装着していますので、そりのように引きずることができます。

レスキューキャリーマットは底に板はついていませんが、魅力は安価なことです。同様に引きずって、患者さんの搬送ができます。

 

魚沼基幹病院は最新の防火設備で守られていますが、油断は禁物です。

東京消防庁の調査によると、病院火災の原因で最も多いのは放火です。

 

もしもの時は“引きずる”をお忘れなく!

 

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新潟DMAT隊員養成研修に参加!

救命センター看護師池田です。

 

11/1~11/3まで新潟DMAT隊員養成研修に行ってきました。

当院からは看護師3名で参加をしてきました。

 

DMATは災害医療派遣チームと言って東日本大震災や今年起こった北海道胆振東部地震といった自然災害から、電車脱線事故などの多数傷病者が出るような事故の際に医療が手薄くならないよう「救える命」をなるべく多く救命するために誕生したチームのことです。

 

DMAT隊員となるには医療従事者であっても養成研修を受講しなければいけません。

研修中TV局の方が取材に来ており、県内放送でも取り上げられました。

 

3日間仲間と一緒にぎっしりと詰まった専門的な訓練を受け、無事に新潟DMAT隊員になることができました!

活動するような災害が起こらないことが一番ですが、いざという時のために今回の研修をしっかりと振り返りたいと思います。

 

 

 

 

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湯沢町スキー場安全対策連絡協議会に出席してきました

こんにちは 救命センター医師の山口です。

 

先日、湯沢町スキー場安全帯対策連絡協議会に出席してきました。

 

みなさんもご存知のとおり、湯沢町には日本有数のスキー場が多数あります。

 

昨シーズンの湯沢町のスキー場入込人数は240万人で例年並みでした。

降雪が早く、シーズンの初めは順調であったものの、3月からの高温で雪解けが早く、シーズンがやや短かったスキー場もあったとのことです。

 

各スキー場からのけが人の集計ではスノーボーダーが900人、スキーヤーが600人とのことでした。

 

魚沼基幹病院にも湯沢町のスキー場から多くのけがの方が受診されますので、会場で以下のことをお話ししてきました。

 

①ヘルメット着用率の向上にむけた啓発活動が重要

②キッカーでの重大な事故が多発しているので、注意喚起が必要

 

ヘルメットの使用で、頭部外傷が軽減できる可能性があります。最近のものは非常に軽くできていますので、みなさんも是非使用してください。

 

キッカーは雪で作られたジャンプ台です。着地に失敗すると重大な事故につながります。

気軽な気持ちでキッカーに入り、けがをするケースが目立ちます。十分注意してください。

 

さて、会議のなかではゲレンデの安全対策、雪崩対策、けが人への迅速な対応、各種訓練などが紹介されました。

 

各スキー場、警察、消防、国土交通省、NEXCO東日本、湯沢町、関東森林管理局の代表者が参加されていて、厳しい冬の安全管理をされているのが、よくわかりました。

 

新潟のスキー場は安全管理がしっかりされているので、この冬はぜひみなさんもお出かけください。

写真は会場の湯沢町役場と塩沢地区の景色です。湯沢町は曇りで山が見えませんでした。

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祝 日本一危険な交差点に信号機がついた!

みなさん、こんにちは 救命センター医師の山口征吾です。

 

魚沼基幹病院のすぐ近くに、交通事故が多発している交差点があったのをご存知でしょうか?

 

この交差点、実は信号機がついていませんでした。

 

さらに非優先道路の道幅が広く、一時停止が必要な道路の方が優先に思えてしまうのです。

グーグルマップの上空からの写真で、明らかなとおりです。

 

クルマ対クルマの事故ばかりで、幸いなことに死者は出ていません。

 

何せ、魚沼基幹病院からクルマで2-3分のところです。

外来受診をして帰宅途中、その魔の交差点で事故にあって、“救急車でまた戻ってきましたー”という患者さんもおられました。

 

私は密かに日本一危険な交差点と呼んでいました。

(本当に日本一かどうかは調べていません)

 

消防署を通じて、信号機の設置を強く、警察に求めてきました。

先日ようやく信号機がつきました!

 

これでこの魔の交差点は、安全な交差点に生まれ変わりました。

 

みなさんのまわりにも、もしかすると危険な交差点があるかもしれません。

必要があれば、警察に相談してみるのも良いでしょう。

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マラソン大会の救護班としてボランティア活動を行いました!

こんにちは 救命センター看護師の阿部です。

先日マラソン大会で魚沼基幹病院から、5人が救護班としてボランティア活動を行ってきました。

参加者が約3000人のマラソン大会で幅広い年代の方々が個々の目標を掲げ走っており、その姿に感動しました。

 

救護班の活動としては、重症な人はおらず、無事に大会も終了し本部に戻っていました。

その時に「もどってきてー」と海岸全体に響く声で女性スタッフが心臓マッサージをしている姿を発見しました。

ランナーの人の心臓は止まっており、すぐに心肺蘇生が必要な状態でした。

命のバトンを繋げてくれた女性スタッフと変わり、我々救護班で心肺蘇生を開始しました。

日々の業務の中で訓練してきたことを生かして心肺蘇生に取り組み、無事ランナーの方は無事意識も戻り救急車で搬送されました。その後、救急隊からは「完璧な対応でした。」とお言葉をいただきました。

日々の業務のなかでの知識と訓練で培われた技術を地域の救命活動に生かせた体験でした。日常生活でどんな場面でも対応できるように今後も日々の学習と訓練に励みたいです。

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がんばれ、根尾昂選手!

こんにちは、救命センター医師の山口征吾です。

 

今回はちょっと、魚沼基幹病院とは無関係な話題です。

 

大阪桐蔭で甲子園春夏連覇の立役者、根尾昂選手。

二刀流とも言われ、勉強もできて、中学時代にはアルペンスキーで全国優勝の経験もあるスーパースターです。

 

芸能ニュースなどでは両親が医者という話題も取り上げられていました。

 

実はその根尾選手の両親は、私の同級生です。

 

自治医大14期生の私たちは1985年の入学です。

根尾浩君は岐阜県の合掌造りで有名な白川郷の出身です。

勤勉な生活はみんなの模範でした。学業は優秀で、スポーツも得意でした。バレー部のキャプテンもしていました。

夜、寝る前に寮の大ラウンジでバレー部のみんなで筋トレをしていました。

 

卒業後に彼の奥さんになる西本さんも同級生でした。

やはり学業は優秀で、バドミントン部で活躍していました。

西本さんの授業のノートはとてもきれいに書いてあるので、試験前にはコピーが出回り、とても役に立ちました。

 

根尾昂選手を見ていると、二人の顔にそっくりで、33年前にタイムスリップします。

そうそう根尾君はいつもこんな表情をしていたなあ、西本さんの横顔によく似ているなあと感慨にふけってしまいます。

 

あの当時、ネオという名前はめずらしいと言っていましたが、今ではすっかり全国区です。

 

2人とも診療所で地域医療に貢献しています。

残念なことに卒業後は1回も会えていません。

 

根尾昂選手はプロ野球への進路が決まりました。

がんばれ! 応援しています。

 

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