新潟・山形地震 魚沼基幹病院DMAT出動

救命センターブログ

先日、院長ブログにて報告させていただきましたが、新潟・山形地震に当院よりDMAT隊員8名が出動しました。開院して初めてのDMAT出動の様子をお伝えします。

 

6月18日(火)22時22分 緊急地震速報がけたたましく鳴り、数十秒後に地鳴りとともに大きな揺れが発生しました。山形県沖が震源で、村上市で震度6強、津波警報も出ている情報をTVで確認し、病院に駆けつけました。

 

当院DMATは新潟県内において震度6弱以上の地震が発生した場合、自発的に病院に参集するマニュアルがあります。

集まったスタッフとともに被害状況の確認をしながら、資器材の準備を進めました。持参する資器材は、災害の種類、被害状況などから予測される医療ニーズを考え準備します。

寄贈いただいた救急車は傷病者搬送に活躍するため、非常に強い味方となります。

 

DMATは自己完結が基本ですので活動に必要な事務用品から、医薬品、診療物品、飲食など全て準備する必要があります。車両の準備や資器材準備、勤務調整など、出動するスタッフ以外の職員からの後方支援をいただき、19日 0時20分出動しました。

 

まず県立新発田病院へ参集の後、村上総合病院へ派遣命令を受け被災地に向かいました。村上市内に入ると一気に緊張が高まります。道路の被害はなく、信号は作動し、電灯が灯った市内の風景に皆が安堵しました。

4時35分 村上総合病院に到着。病院被害はなく、通常の診療体制を維持できている状態でしたので、派遣された他DMATチームとともに院内待機をし、朝を迎えました。幸いにも大きな余震の発生もなく、緊急的な医療ニーズの拡大もない状態でしたので、撤収し帰院いたしました。

 

現在、当院には29名のDMAT隊員が養成されています。過去の災害の教訓を活かした最新の医療体制を学び、訓練を受けています。災害という特殊な環境下で、限りある資源を最大限有効に活用し、多くの命を助けるには、平時からの準備と、日々の実践の積み重ねが重要となります。日常できていないことは災害現場では到底できません。

 

今回の出動の振り返りを病院全体で行い、いつ何時やってくるからない災害に備え、当院DMATは訓練と、日々の患者さんへの診療業務に全力を注いで参ります。

 

救命救急センター看護師 嶋田

 

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