麻酔科は適切に麻酔を行うことで、手術の際の痛みを取り除くばかりでなく、循環動態などの急変が起こらないように薬物を使ってコントロールすることで患者を守る、いわば手術室の中の内科医としての役割を担っています。手術の際に単に患者を眠らせるだけでなく、術後の痛み取り除くために、最新の知見を取り入れた周術期鎮痛法を導入しています。また、患者の全身状態によっては麻酔法をより安全なものに変更したり、手術の時期の再検討を患者・術者に提案することもあります。オーケストラで言うと、術者や看護師たちの能力を最大限に発揮させる指揮者のような役割を担っています。手術を受けられる患者様には麻酔のパンフレットを配布し、かつ麻酔科術前外来でより平易に麻酔の説明をさせていただいています。麻酔そのものは麻酔技術・麻酔薬の進歩により、以前より格段に安全になりましたが、患者の全身状態によっては非常に危険な医療行為でもあります。ですので麻酔科外来受診の際にはご家族も同席の上でご説明をさせていただいております。
疾患名 | 内容 |
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手術の際の麻酔 | 手術に合った麻酔法を全身状態や術後の痛みなどを勘案して決定します。 |
慢性の痛み | 現在は行なっておりませんが、各診療科からのコンサルテーションがあった場合にブロック等を行うことがあります。基本的に入院患者が対象になります。 |
令和元年度(2019.4~2020.3)
論文(症例報告)
渡部達範、花房友海、内藤夏子、清水大喜、馬場洋.
9年間肘痛のみの症状が持続した尺骨神経炎の1例.
日本ペインクリニック学会誌 27(1): 87-90, 2020.
著書など
古谷健太.
用手的気道確保とマスク換気.
LiSA 2019年4月号, 340-346頁, MEDSi社, 2019.
渡部達範.
愛煙家で, COPDであり呼吸機能が低下している患者.
オペナーシング 2019年8月号, 783-790頁, メディカ出版, 2019.
清野豊、今井英一.
29 モニタリング
LiSA 2019年別冊秋号, 173-180頁, MEDSi社, 2019.
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