歯科口腔外科

ドクター 時間
加納 浩之 午前
午後
 

加藤 祐介

 

※水曜日は歯科口腔外科は休診。

※初診は午前(受付時間 8:30~11:00)のみ。午後は完全予約制。

歯科の一分野ですが、口の中や、あごの周辺組織の疾患を主に外科的に治療する診療科です。この領域には、歯が原因となるものから癌までさまざまな疾患が発生します。また交通事故やスポーツなどの外傷、顎変形症や腫瘍、嚢胞などの外科的疾患のほかにも、顎関節疾患、口腔粘膜疾患、神経性疾患なども含まれます。口腔外科領域の異常があると、食事や発音・会話がうまくできないなどの機能的な障害に加えて見た目の障害も生じます。

 

疾患名 内容
歯の疾患 親知らずやむし歯で保存できない歯の抜歯をします。
顎顔面部の外傷 顔面皮膚や口腔粘膜などの軟組織の損傷や、歯の損傷・上顎骨・下顎骨・顎関節突起など顔面を形成する骨の骨折の治療を行います。外傷で抜けた歯は、条件が整えば再植(元の場所に戻す)することで、そのまま使えることが多いので、咬み合わせなどの機能の回復を重視した治療を行います。
腫瘍 顎口腔領域の軟組織や顎骨に発生する腫瘍には良性腫瘍と悪性腫瘍があります。この領域の悪性腫瘍は咀嚼(そしゃく:噛み砕くこと)、嚥下(えんげ:飲み込むこと)、発音などの機能に関わる疾患でその治療には機能の温存のみでなく整容的な面を考えた治療が必要です。そのため腫瘍切除後には機能的・形態的再建手術が必要になる場合もあります。
嚢胞 あごの骨や口唇、舌、頬粘膜などにできる「うみの袋」の治療を行います。
炎症 主に歯からの感染による歯肉、顎の骨や周囲組織の腫脹、疼痛、機能障害に対する治療を行います。
顎変形症 顔の変形(ゆがみ、ねじれ)と、噛み合わせの異常を起こしている状態、いわゆる「受け口」や「出っ歯」などです。手術(骨切り術)と矯正歯科治療の併用により、良好な咬合の獲得と顔の変形などの審美的改善を行います。手術を行う矯正治療(外科的矯正治療)の場合、ほとんどの症例で健康保険の対象となります。
歯の欠損に対する
歯科インプラント
・歯牙移植
大切な歯を失った場合に顎の骨に人工の歯根であるインプラントを埋め込み、その上に人工の歯を入れます。通常のインプラントだけでなく、インプラントを植えるための骨が細い、低いなどで入れられない場合の骨造成(骨の移植などで骨を作る)にも対応できます。また、歯を失った部分への治療法の一つに、親知らずなど使わない歯を移植して使用することができる場合があります。当科では欠損に対して、インプラントや歯の移植など様々な選択肢から治療を行います。
顎関節疾患 顎関節症は歯科の三大疾患の1つともいわれ、あごを動かしたときの疼痛、開口障害、関節雑音などの症状を伴う顎運動機能の障害を特徴としています。その他、顎の関節の先天異常および発育異常、脱臼、骨折などの外傷性病変などの疾患を治療します。 
口腔粘膜疾患 口内炎だけでなく、口の粘膜にできる疾患の治療を行います。
口唇裂・口蓋裂 出生時、口唇や顎、口蓋にさまざまな程度の裂がみられるもので、哺乳障害、顎発育障害、言語障害などの原因となります。患児の成長発育に沿った外科的療法、顎および歯列矯正治療などの一貫治療を行います。
唾液腺疾患 唾液腺にできる石や、炎症、腫瘍などの治療を行います。
歯科治療に対する
恐怖心が強い方への
歯科治療
歯の治療はどなたにとってもあまり好まれるものではありませんが、特に恐怖心が強かったり、嘔吐反射(口の中に指や器具が入ると吐き気を起こす)の強い方に対して、笑気を吸ったり点滴から薬を入れたりして、楽な気分で治療を受けてもらえるようにします。

 

加納 浩之

歯科口腔外科部長

加藤 祐介

新潟大学地域医療教育センター 特任講師 歯科口腔外科部長

令和3年度(2021.4~2022.3)

 

論文(原著

 

Saito T, Nishikawa A, Hara-Saito Y, Salazar ARE, Kurokawa A, Iida A, Yamaga M, Kano H, Kato Y, Takata Y, Nishiyama H, Kitamura N, Tanaka T, Takagi R.

Risk factors of medication-related osteonecrosis of the jaw in preventive tooth extraction before bone resorption inhibitor administration: A multicenter nested case–control study.

Oral Sci Int 19(2): 79-87, 2021.

 

論文(症例報告

 

Satoshi Maruyama, Taisuke Mori, Manabu Yamazaki, Tatsuya Abé, Eijitsu Ryo, Hiroyuki Kano

Go Hasegawa & Jun-ichi Tanuma.

Central mucoepidermoid carcinoma arising directly from a glandular odontogenic cyst of the mandible: a case report.

Diagnostic Pathology 16(1): 61. doi: 10.1186/s13000-021-01124-0, 2021.

 

須田大亮、竹内玄太郎、丸山智、小林正治、加納浩之.

広範な口腔潰瘍を契機に診断に至った多発血管炎性肉芽腫症の1例.

日本口腔外科学会雑誌 68(1): 8-14, 2022.

 

学会・研究会・講演会

 

遠藤諭、新美奏恵、長谷場大地、加藤祐介小林正治.

外科的矯正治療に伴う顎関節症状と下顎頭形態の変化.

第34回日本顎関節学会学術大会(ポスター・Web)

(2021年10月23日~11月23日)

 

角田聡美松原ちえみ山本佳奈青柳友美井口千絵加藤祐介加納浩之.

オーラルフレイルについて.

楽語い講座(口演)

(小出,2022年1月19日)

 

加納浩之.

魚沼基幹病院における周術期等口腔機能管理 ~新体制導入後の効果と問題点~

東北がんプロ 集学的がん治療に対応する口腔支持療法研修コース(口演・Web)

(2022年2月25日)

 

※過去の研究業績集はこちら

Annals of UKB(業績集)

 

 

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